[レーサー製作・Dトラッカー]街乗りバイクをレーサーに、再びレーサーから街乗りバイクに
【保安部品を外す】
レーサー仕様にするには、保安部品を取り外します。取り外すのは、前後ウインカー、ヘッドライト、テールライト、左右ミラー、サイドスタンドです。
【タイヤ選び】
今回はタイヤを新品に替えました。今回走るのは鈴鹿サーキットなので、高速走行で相性の良かったラジアルタイヤを選びました。モタードであればバイアスタイヤを選択肢に入れてもいいかもしれません。
純正のスポークホイールなのでチューブ仕様です。リムカバー3つを駆使してタイヤ交換し、バランス取りを行ないます。
すっかり“裸”になったDトラッカーです。
保安部品を取り外しただけではレーサーにはなりませんので、MFJや鈴鹿の規則書にしたがって詰めていきます。
【ラジエター液を交換】
うっかりしやすいのはラジエター液です。レースではラジエター液を使ってはいけないので、真水に交換します。
ドレンボルトから抜くだけでなく、ラジエターホースやリザーバタンクからも抜きます。入れ換えた後、水面を確認するためにマニュアルには「ラジエタファンが回るまでエンジンをかける」とあるのですが、Dトラッカーはなかなかファンが回りません。水温センサーが高めに設定されているのか、水冷システムが優秀なのかわかりませんが、ファンのチェックを兼ねて回るまで温めました。かなりあっちっちになります。
忘れてはいけないのは、レースが終わったら、すぐに水は抜かなければいけません。真水はエンジン内部を浸食するからです。街乗り仕様にするには、再びラジエター液を使います。
【サイドスタンドの処理】
サイドスタンドを外したとき、サイドスタンドスイッチの処理を行なわないと、エンジンはかかるのにギアを入れるとエンジンが止まる、なんて症状が出てしまいます。Dトラッカーの場合、ギボシ端子2つを直結して対処します。街乗り仕様に戻すときには、忘れずに端子を元の状態に戻します。
【オイルキャッチタンク】
レーサーにするには、オイルキャッチタンクを付けなければいけないのと、ブリーザーパイプをキャブレター側に戻すように改造しなければいけません。今回のDトラッカーは純正キャブレターのままエアクリーナーを外してあったので、ブリーザーをキャブに戻す仕様にしました。また、キャッチタンクは汎用のものを加工して取り付けました。
街乗り仕様に戻すときは、このお客様のDトラッカーの場合、スポンジ式のフィルターを取り付けていましたので戻しました。
【ワイヤリング】
レーサーにするために、オイル関係の箇所にワイヤリングを施します。エンジン下部にあるドレンボルトに穴を開け、閉じ方向にワイヤーをフレームと絡ませます。また、エンジンサイドのオイルフィルターキャップと、オイルフィラーキャップにも同様にワイヤーを通す穴を開けて、閉じ方向にワイヤリングをします。
ワイヤリングは街乗りバイクにもあって損はない装備なので、そのままにします。
【ゼッケン】
ベースと反対色となるよう、ゼッケンを作って添付します。今回はオーナーさん自らカッティングシートを切ってきて貼り付けていました。オフィシャルさんに「6」の書体を注意されたそうです。ロードレースの場合、真上から書き始める書体が見やすく、採用されているのだそうです。
【アンダートレイ】
現在、ほとんどのレースでアンダートレイの義務付けとなっています。今回のレースも装備義務があり、今回はお店が所有している汎用アンダートレイを装着しました。
【その他】
グリップの周り止めとして、グリップにワイヤリングをしておきました。
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